たいていの場合ダンスレッスンでは、音楽をしようすることが多いですが、それが著作権侵害の問題になるかどうかが、近年注目を浴びています。名古屋市にある7つもの社交ダンス教室を相手に、JASRACが著作権の損害とCDの演奏の差し止めの請求の裁判を起こしましたが、上告を最高裁が受理しなかったことから「CDの演奏の差し止めと過去10年分にわたる損害の約3600万円の支払い」といった名古屋高裁による判決が確定しました。JASRACの横暴といった論調が世間では出ましたが、実際についてはどうなのでしょうか。「ダンス教室には音楽を聴きに行っているわけではない」とか、短絡思考の方では言い出しそうですが、どうでしょう。それではあなたは、「ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ・・・」などといったかけ声と手拍子だけのダンス教室を選択するでしょうか?
ダンスを和訳すると、「踊り」という意味であり、「音楽に合わせて、おどること」との説明がされているものもあるように、踊りと音楽とは切っても切り離せないものであるのです。ですので、音楽の演奏なしではダンスを教える以上は、成り立たないのです。ストリートダンスでも、曲のイメージと自分たちの踊りを切り離すことはできず、社交ダンスにおいても、自分たちの踊りのイメージに似合った曲をやはり選んでいます。ということは、ダンスにおいて音楽の役割というのは必要不可欠なものではないでしょうか。
そして判決では、10年分の約3600万円という額が下されましたが、この額についてはどうでしょうか。3600万円割る事の10年間。さらに7教室で割ると1年1教室あたり約50万円となります。月額換算すると1教室あたり月4万円の支払いとなるのです。音楽の著作権使用料を徴収するというところまでは、まぁ妥当な線だと思われます。著作権使用料を既に支払っている組織との整合性もありますので、問題は遡っての請求もないでしょう。「妥当な徴収額」であるゼロでもなく、過剰でもない額を、探る努力がもう少しできないのでしょうか。